Disinfection

歯周病治療

Perio

歯周病とは、歯垢(プラーク)の中に潜む歯周病菌が原因で歯ぐきに炎症が起こり、歯を支える歯槽骨が溶かされていく病気です。
歯を失う原因で最も多い病気だと言われています。初期の歯周病は、自覚症状がほとんどありません。 歯ぐきの出血や腫れ、歯がグラグラするなどの明確な症状に気づいた頃には、すでに症状が進行しているケースがほとんどです。重症化すると治療も大変になるので、ぜひお口にトラブルがない段階で歯のチェックを受けるようにしましょう。

こんな症状はありませんか?

  • 歯肉が赤く腫れている
  • 歯が長くなったような気がする
  • ブラッシング時に出血する
  • 口の中がネバネバする
  • 口臭が気になる
  • 歯肉が痛い

こんな症状がある方は、
当院までお気軽にご相談ください。

歯周病になる原因とは?

細菌

歯周病の主な原因は、歯垢に棲息する細菌です。さまざまな細菌が歯周組織に感染し、炎症を引き起こします。さらに、歯垢が唾液中の成分と結びついて、歯石になると、ブラッシングでは取り除くことができません。歯石に細菌が付着したり、周囲に入り込んだりして、歯周病を進行させる毒素を継続的に放出するため、早期の対応が重要です。

歯並び

歯並びが悪いと、歯磨きが難しくなり、歯垢や歯石が蓄積しやすくなります。つまりどんなに歯磨きを丁寧に行っても、健康な方よりは歯周病のリスクが高くなってしまうのです。

喫煙

タバコに含まれる有害物質は、歯ぐきの血管を収縮させ、血行を悪くします。その結果、歯ぐきを守る白血球の働きが弱まり、歯周病菌が増殖しやすい環境を作り出してしまうのです。

歯周病の4つ特徴

自覚症状が少ない病気

歯周病の初期段階では自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行していきます。
しかし、初期の段階でも歯ぐきに何らかの症状は見られます。初期の段階でも注意すれば、歯周病の症状に気付く事ができます。

成人の約8割が歯周病患者

歯周病は、成人の約8割が歯周病患者と呼ばれる疾患です。もしくは予備軍と呼ばれる国民病です。
「歯ぐきの腫れ」「歯ぐきからの出血」「歯のぐらつき」など気になる症状がありましたら、当院までご相談ください。

歯が抜けてしまう危険な病気

プラーク中の歯周病菌が原因で発症し、進行すると歯を失う原因にもなります。実際、歯を失う原因の第一位が歯周病だと言われています。初期段階では自覚症状に乏しいため、定期的な歯科検診により早期発見・早期治療を心がけることが大切です。

溶けた歯は元には戻らない

歯周病が原因で歯が溶けてしまった場合、もう二度と元に戻りません。だからこそ、全部で28本ある歯(親知らずも含めると最大32本)の一つひとつを大事にしていく気持ちが大切です。

歯周病の進行段階

①歯肉炎

細菌に含まれる歯周病菌の毒素により炎症が起こり、歯ぐきが赤く腫れている状態です。

②軽度の歯周炎

歯ぐきに軽度の炎症が生じており、歯磨きの際には歯ぐきから出血することもあります。
歯と歯ぐきの間に歯周ポケットが形成され、歯垢や歯石が付着しやすくなります。

③中度の歯周炎

歯を支えている歯槽骨が、歯周病菌によって溶かされ始めています。歯周ポケットも深くなり、さらに汚れが溜まりやすい状態です。口臭が出てきたり、歯がグラグラと動くような感覚を覚えたりすることが増えてきます。

④重度の歯周炎

歯槽骨の半分以上がすでに破壊され、歯を支えること自体が難しくなっています。歯を指で押すとグラグラするのがはっきりとわかったり、歯ぐきからは膿が出たりします。歯が抜け落ちるリスクが高い状態なので、迅速な歯科医院での治療が必要です。

歯周病が全身に与えるリスク

歯周病は全身疾患を引き起こすリスクを高めます。
歯ぐきの毛細血管などから体内に侵入し、強い毒素を放出しながら全身を巡ります。
結果的に、動脈硬化に伴う心筋梗塞などの心臓病、糖尿病の発症や進行の原因にもなりえます。
また、妊娠中の場合は子宮の収縮を強めて早産や低体重児出産のリスクを高めると言われています。

糖尿病

歯周病による炎症は、インスリンの作用を低下させるので、糖尿病が悪化しやすくなります。一方、糖尿病は免疫力を低下させ、歯周病の進行を加速させます。このように、歯周病と糖尿病は互いに悪影響を及ぼし合う関係にあるのです。

脳梗塞

歯周病菌は、口腔内の傷から血管に侵入し、全身を巡ることがあります。この過程で、歯周病菌は血栓を形成する可能性があるのです。血栓が脳の血管を閉塞させると、脳梗塞を引き起こすリスクが高まります。

心臓病

歯周病菌が血流に乗って心臓に到達すると、心臓病の一つである感染性心内膜炎を引き起こす可能性があります。感染性心内膜炎は、細菌が心臓の弁膜や心内膜に感染し、炎症を起こすことで発症します。

動脈硬化

歯周病菌が血管内部に侵入すると、毒素を放出して炎症を引き起こします。この炎症反応によって血栓が形成され、血流が阻害されます。その結果、動脈硬化が進行し、心血管系の健康が脅かされるのです。

肺炎

誤嚥とは、食べ物や唾液などが誤って気管に入ってしまうことです。その際、口腔内に存在する細菌が気管から肺に侵入することがあります。歯周病菌が肺に侵入すると、肺の細胞に炎症を引き起こし、誤嚥性肺炎を発症するリスクが高まります。これが誤嚥性肺炎の主な発症メカニズムです。

低体重児出産・早産

歯周病菌は、子宮の収縮を促進する作用を持つことが研究で明らかになっています。具体的には、歯周病菌が産生する特定の物質が、子宮の筋肉を刺激し、収縮を引き起こすのです。これらの物質が子宮に到達すると、子宮の収縮が促進され、早産や低体重児出産のリスクが高まります。

歯周病の治療方法

歯の寿命をのばすトータルディスインフェクション

「歯周病」は歯を失う最大の原因でありながら、「歯周病で困って」から歯医者に行く患者様は非常に少ないのが特徴です。つまり、皆様ご自身が「歯周病」を自覚していないわけです。
「虫歯」でレントゲンを撮ったらたまたま歯周病を指摘されることがほとんどです。「歯周病」は歯そのものではなく、歯の周りで根を支えている骨が溶ける疾患で、一度失った支えの骨は元には戻りません。
この厄介な疾患から患者様の歯を守るために、「トータルディスインフェクション」を取り入れた治療を行っています。
口腔内には億を超える歯周病菌が増殖を続けるわけですから、なるべく口腔内全てを一気に除菌したほうが歯周病を抑制できるという方法です。
一人ひとりの進行状態や、歯石と細菌の構成などによって治療内容をプログラムします。

PREVENTIVE

歯周病は「中高年者の病気」という印象もあるようです。
しかし、進行が遅く症状が現れるのが中高年になるだけで、実は若い人でも発症していることが多い疾患です。
そのため、ご自身の状況や歯周病の特徴を知るためにも、
ぜひ一度当院にお越しください。

口臭と歯周病の密接な関係

口臭の主な原因は、「歯周病に由来するもの」です

歯周病の原因は、歯ぐきの中に停滞した「細菌の塊」で、炎症を起こし腐敗臭を発生します。

「口臭」はエチケット問題として気付くことが多いですが、実は「歯周病」のサインとしてとらえると、もっと大きな問題を知っておかなければなりません。

歯肉の炎症が全身に多くの影響を与えることは昨今の研究で明らかになってきています。
歯周病も糖尿病も生活習慣病ですから互いに深い関係があって不思議ではありません。