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根管治療の費用はどれくらい?自費・保険それぞれの違いも
こんにちは。姫路市飾磨区阿成鹿古の歯医者「おかもと総合デンタルオフィス」です。

歯の痛みや違和感が続き、歯科医院を受診した際に歯科医師から「根管治療が必要です」と言われることがあります。根管治療は、歯の中にある神経や血管が通っている根管内を治療するもので、歯を残すために重要な処置です。
しかし、根管治療を受ける場合にはどれくらいの費用がかかるのか気になる方もいらっしゃるでしょう。根管治療には、保険が適用されるケースと自費になるケースがあり、どちらを選ぶかによって、費用は異なります。
今回は、根管治療の費用について詳しく解説します。根管治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
根管治療とは

根管治療とは、虫歯や外傷によって歯の神経(歯髄)が炎症を起こしたり、死んでしまったりした場合に行われる治療です。
歯の内部にある神経や血管を取り除き、清掃・消毒したあと、薬剤を詰めます。この処置によって、痛みを和らげ、歯の機能を維持することができるのです。
なお、根管治療は1回で終わらず、数回に分けて行われることが一般的です。また、治療後は被せ物を装着して歯の機能を回復させます。 そのため、治療全体の費用や通院回数が気になる方も多いでしょう。次のセクションでは、実際にかかる費用について詳しく見ていきます。
根管治療の費用

根管治療の費用は、保険診療か自費診療かによって大きく異なります。以下でそれぞれのケースを詳しく解説します。
保険診療の費用
保険診療としての根管治療は、全国一律の診療報酬に基づいて費用が決まっているため、基本的にはどの歯科医院で治療を受けても大きな差はありません。保険が適用される条件は、あくまで機能回復を目的とした必要な医療行為であることです。
保険診療では、前歯の根管治療であれば3割負担で約3,000円〜5,000円程度、奥歯になると5,000円〜1万円程度が一般的な費用です。
ただし、これは根管治療のみの金額であり、歯の機能を回復させるために装着する被せ物に関しては別途費用がかかります。例えば銀歯を被せる場合は、別に3,000円〜8,000円程度が必要になります。
また、治療が数回にわたるため、その都度の診察料や処置料も加算されることになりますが、それでも保険内での治療は安価に収まるのが特徴です。
自費診療の費用
一方、自費診療の根管治療は、使用する機材や材料、治療時間、歯科医師の技術料などがすべて治療費に反映されます。そのため、歯科医院ごとに費用は大きく異なるのです。
自費の根管治療の費用相場は、前歯で約5万円〜8万円、小臼歯で約8万円〜12万円、大臼歯では10万円〜20万円前後が一般的です。さらに、マイクロスコープやラバーダムを使用した精密な治療が行われる場合には、さらに追加料金が発生することもあります。
自費診療では治療の質や再発リスクの低減、短期間での完了などのメリットがありますが、保険と比べて費用負担は大きくなるため、事前に十分な説明を受けることが大切です。
根管治療の保険診療と自費診療の違い

ここでは、保険診療と自費診療の違いを具体的に見ていきます。
通院回数の違い
保険診療では、1回あたりの診療時間が短く、処置を複数回に分けることが多いため、通院回数が多くなる傾向があります。特に、根管内の形が複雑だったり感染が進んでいたりする場合には、治療回数が5回以上に及ぶこともあります。
これに対して、自費診療では1回の診療時間を長く確保し、専用の器具を用いて効率的に処置を行うため、通院回数を少なく抑えられる場合があります。忙しい人や短期間で治療を終えたい人にとっては、自費診療が魅力的に感じられるでしょう。
治療時間の違い
保険診療では、1回の治療時間が30分程度に制限されることが一般的です。治療を少しずつ進めるため、結果として通院期間が延びてしまうことがあります。
一方、自費診療では1回あたり1時間ほどと時間をかけて治療を行います。これにより、根管内の感染物質を一度にしっかり除去でき、治療の効率と成功率が高まるケースが多いです。
費用の違い
保険診療は、国が定めた診療報酬に基づいて費用が決まっており、3割負担であれば数千円程度で済むことが一般的です。前歯や小臼歯、大臼歯で費用に若干の差はありますが、大きな負担にはなりにくいのが特徴です。
これに対して、自費診療の場合は、歯科医院ごとに価格設定が異なります。1本あたり5万円〜20万円程度かかる場合があり、費用面での負担は大きくなりますが、その分、より精密で確実な治療が期待できるというメリットもあります。
使用する器具と材料の違い
根管治療においては、使用する器具や材料の精度が治療結果に大きく関わってきます。
保険診療では、使用できる器具や材料が限られています。たとえば、根管の内部を拡大して見るためのマイクロスコープや、唾液の混入を防ぐラバーダムは使用できません。
一方、自費診療では、これらの高度な機器や材料が使用され、患部を拡大視野で確認しながら治療を進めることができます。器具や材料の違いは、治療の成功率や長期的な予後に直結する要素といえるでしょう。
再発リスクの違い
根管治療において最も重要なのは、治療後に再感染を起こさず、歯を長く機能させることです。
保険診療では使用できる器材や薬剤に制限があるため、根管内を完全に無菌状態にすることが難しいケースがあります。さらに、唾液や細菌の混入を防ぐラバーダムを使用しないため、処置中の感染リスクが高まる可能性もあります。
一方、自費診療では、マイクロスコープによる拡大視野下での精密な清掃や、殺菌力の高い薬剤の使用、ラバーダムによる徹底した感染防止などが行われます。これによって、根管内部の処置精度が大きく向上します。
これにより、治療後の再発リスクが低下し、結果として歯の寿命を延ばすことが期待できます。初期投資は高くても、長期的に見れば再治療の必要性を減らせるという点で、費用対効果が高い選択といえるでしょう。
根管治療の費用負担を抑えるためには

根管治療は必要な医療行為ですが、できることなら費用の負担を軽減したいところです。ここでは、そのための具体的な方法をご紹介します。
保険適用内で対応できるか確認する
根管治療を受ける際には、まず保険診療の範囲内でどこまで治療が可能かを確認することが、費用を抑えるためには重要です。保険診療でも、一定の基準を満たした治療が受けられますし、多くのケースでは基本的な処置に対応しています。
初期の虫歯や神経の炎症が軽度な場合であれば、保険診療でも十分な結果が得られることが多いです。
早期に治療を受ける
歯の違和感や軽い痛みを放置すると、症状は次第に悪化し、最終的に神経まで達して根管治療が必要になるケースが少なくありません。初期段階であれば、簡単な治療で済むケースが多く、費用も数千円程度に抑えられます。
しかし、症状が進行すると、大掛かりな処置が必要になり、数万円単位の出費になることもあります。
早期に治療を受けることは、通院回数を減らすことにつながり、身体的・時間的な負担も軽減できます。特に、痛みがない段階での予防的な対応が、長期的に見て最もコストパフォーマンスの高い選択となります。
歯科医院は痛くなってから行く場所ではなく、悪くなる前に相談する場所として捉える意識が、結果として費用を抑えることにつながるのです。
複数の歯科医院で見積もりを取る
根管治療を自費で受ける場合、費用や治療方針は歯科医院ごとに大きく異なるため、複数の歯科医院で見積もりを取ることが推奨されます。
同じ症状でも、治療方法の選択肢や使用する機器・材料によって総額が変わることがあるため、比較することで納得のいく選択がしやすくなります。
また、治療費だけでなく、説明の丁寧さや歯科医院の雰囲気、対応の姿勢なども重要な判断基準です。時間や手間はかかりますが、複数の選択肢を比較検討することが、後悔のない治療と費用の適正化につながります。
医療費控除を活用する
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告を行うことで受けられる所得控除のことです。自費診療で根管治療を受けた場合には、医療費控除の対象になります。申請する際には領収書が必要となるため、きちんと保管しておきましょう。
まとめ

根管治療は、歯を残すために非常に重要な処置ですが、治療の方法によって費用に大きな差が生じます。
保険診療では安価に治療を受けることができる一方で、再発リスクや治療の精度に限界がある場合もあります。自費診療では高額になりますが、専門的な機器や技術を用いて、より確実で丁寧な治療を受けられるというメリットがあります。
費用だけで選ぶのではなく、それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分の歯の状態やライフスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。
根管治療を検討されている方は、姫路市飾磨区阿成鹿古の歯医者「おかもと総合デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。
当院では虫歯や歯周病の治療から、セラミック治療・予防歯科・インプラント・矯正まで幅広く対応し、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療プランをご提案しております。
当院のホームページはこちら、お電話でのご予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

